心にズンときて余韻がすごい。映画「流浪の月」の感想

映画

なんとなくtiktokを見ていたら、流浪の月という映画の感想を話している人がいて、

「観た後こんなに引きずる映画はない!とにかく重い!けど面白い!」みたいなことを言ってて気になったので翌日映画館で見てきました。

その人の言ったとおり、心にズンっとくるものがあり、余韻が残りまくりなので、薄れないうちに感想を書こうと思います。

小説は未読で、前情報はほぼなしで観ました!

あらすじ

帰れない事情を抱えた少女・更紗(さらさ)と、彼女を家に招き入れた孤独な大学生・文(ふみ)。

居場所を見つけた幸せを噛みしめたその夏の終わり、文は「誘拐犯」、更紗は「被害女児」となった。

15年後。偶然の再会を遂げたふたり。それぞれの隣には現在の恋人、亮と谷がいた。

引用元:映画『流浪の月』 公式サイト

映画「流浪の月」の感想

ネタバレなしの感想

まだ観ていない方もいると思うのでネタバレなしの感想から書いていきます。

まず、この映画、かなり内容が重いです。

観た後、心にズッシリ重さが残る…決して観た後スッキリ!って感じではないです。

でも、超飽きっぽい私が、映画が始まってから終わるまで画面に釘付けで、ラストまで時間があっという間に過ぎました。

なので、面白い映画であることに間違いはありません!(好き嫌いはあると思いますが)

登場人物がそれぞれ色々問題抱えまくりで、人の闇深さというか、心の傷の厄介さというか、この世の中の生きづらさ、人間の面倒臭さみたいなものを感じました。

救いがあるようなないような。。

でも不思議としっくりくる終わり方でした。

観た後は、どんより暗い気持ちになりましたが、面白かった!観てよかった!と思ったので、暗い映画が好きな方にはオススメです。

ネタバレあり!印象に残ったシーンごとの感想

ここからはネタバレありです。
まだ観てない方は注意!!

印象に残ったシーンごとに感想を書いていきます。

中盤から怒涛の展開だった…!

更紗と亮くんのベッドシーン

序盤から結構濃厚なベッドシーンがあって驚きました。

この時から更紗は、嫌だけど我慢している感じが現れてた。

まぁその前の会話から亮くん絶対モラハラ彼氏じゃん!!と思ってたけど。笑

でも、他に頼る人も居ないし、自分を好きと言ってくれる人と我慢してでも一緒にいるしかなかったんだろうな。

広瀬すずさん、これまで私の中で幼いイメージだったから意外性ありました。

文の喫茶店の常連になる更紗

私はこの辺りから更紗の行動に疑問を覚え始めました。

相手のことを思うなら近づかない方がいいんじゃないかしら〜とハラハラ。

この後、その悪い予感は当たりました。

雨の中、文の喫茶店の前で待ち伏せする更紗。

いやいや、喫茶店の前で待ち伏せはまだいいとしても、文が彼女と一緒に出てきたら声かけるべきじゃないでしょ!

雨の中ずぶ濡れの女が声をかけてきたら彼女めっちゃ不審がるでしょ…とハラハラ。

そっとしてあげて〜と心の中で叫んでいましたw

そのまま家まで着いていく更紗

まさかの、そのまま家まで着いていって部屋まで特定。。
ちょっと!それってストーカーでは…?と思ってしまいました。

まさか押しかけないよな?と思っていたら、、
またしても悪い予感が当たりました。

後日、文の家のドアをドンドンする更紗。

ファミレスの同僚からネットで文の喫茶店が特定されていることを知り、気が動転したのか文の家まで行ってドアをすごい勢いでドンドンっ!!

私「えー!彼女が部屋に居たらどうするの!?やめてあげて!!」と心の中で叫んでました。
でも文は不在。よかった!

亮くんのDVシーン

ネットに情報をリークしたのがまさかの亮くんという地獄。

そのことに気づいて亮くんにキレる更紗。
亮くん、激しく逆ギレ。激しい暴力シーン。

気が済むまで殴った後に、「アァァ俺はなんということを…!」みたいになっててリアルでした。

しかもその後襲おうとするなんて、、恐怖しかない。。

鼻血で顔面が血だらけのまま街をフラフラ歩いて喫茶店に向かう更紗。
やっぱり文のところに行くのね…

でもあんな殴られて辛くて、頼れる人もいない状況だったら文のところに行っちゃうのもわかるかも…

うずくまってる更紗に「大丈夫?」と声をかける文。
ここから深みにハマっていく予感がしました。

深みにハマる更紗

なんと更紗、文くんの部屋の隣の部屋に引っ越していました。
流石にびっくり!!すごい行動力だな!

引かれてもおかしくない状況ですが、文くんは「更紗が居たいところにいればいい」と優しい対応。
文くん…なんという包容力。

更紗はこの時点で文くんにガッツリ依存している様子。

女の子の子供を預かる更紗

ファミレスの同僚の子供(リカちゃん)を預かることになった更紗。
子供を置いて彼氏と沖縄旅行に行くのもどうかと思いますが…

3泊の予定が音信不通で帰ってこないという地獄。
この映画、地獄の展開が多い。。

一人では面倒見れないので文くんにも手伝ってもらいます。

リカちゃんと仲良くなる文。

この時の私の心「この状況を世間が見たら完全に誤解するって!!ヤバイって!!せっかく喫茶店で働いて彼女もいるのにぶち壊しになっちゃうよ〜!!」とめちゃくちゃ心配でした。

感情移入が半端ない。

文くん2度目の逮捕

悪い予感はまたしても当たり、リカちゃんと喫茶店に居るところに警察突入。

リカちゃんは保護され、文は連行w

すぐ釈放されたようですが、文くん可哀想すぎるって!

まぁでも今の世の中だと「誤解される行動をする方が悪い」で片付けられてしまうのかも。
でも可哀想すぎるって!何もしてないのに…

文が更紗に秘密を打ち明ける

釈放後?喫茶店で俯いている文くんに会いにきた更紗。やはり来たか!
自分のせいでこんなことになってしまい申し訳ないと謝罪。

俯いたままの文くん。更紗が帰ろうとするといきなり服を脱ぎ始める。
これにはビックリしました…!え?どした!?って。

でもそこまでのストーリーで、「つながれない」とか「大人になれない」というワードが出てきていたし、彼女ともしてないので、文くんは性行為ができない理由があるのかな?と思っていました。やはりそういうことだったんですね。

でも「この病気のせいで!」って言ってたけどなんの病気なのかな?
性器が子供のまま発達してないってことだとは思います。
詳しい病名まではわかりませんが、ずっとそのことを背負って生きてたのかぁ…

文くんの病気を知っても、更紗は全て受け入れます。

よかったね…文くん…!!今まで誰にも言えず辛かったね…と泣きそうになりました。

一緒に生きていくことにした文と更紗

2人が一緒にいることを世間は気持ち悪がるだろうけど、それでも一緒に居ることを決めた2人。すごく深い絆を感じました。
お互い、この人じゃないとダメなんだと。

ハッピーエンドなハズなのに心には暗ーい余韻が残りました。

でも、2人が幸せになったらいいな、という思いが強い。

その後の生活が気になりますが、映画はここまでで終わり。

全体を通しての感想

人の悪い部分、弱い部分の表現がすごかったです。

みんなそれぞれ闇を抱えてて、生きづらさを感じている。心にズシンときました。

映画館を出た後もしばらく余韻でボーッとしてしまったくらいです。

決して明るい気持ちになる映画ではないけど、むしろ暗い気持ちになるけど、、純粋に面白かったです。観てよかった!

小説も読んでみたいです。

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